PAGE TOP ▲

不動産相続の相談窓口

相談電話番号0800-800-8633

9:00〜20:00 年中無休/通話料無料

相続問題でよく見る言葉

  1. 相続税のあらまし
    1. 相続・相続人とは何?
    2. 相続開始の時期は?
    3. 相続人になれる者は?
    4. 納税義務者は?
    5. 相続税のかかる財産・かからない財産は?
    6. 相続税の計算は?
    7. 相続税の申告は?
  2. 相続人について
    1. 法定相続人
    2. 法定相続分
    3. 代襲相続
    4. 非摘出子
    5. 半血兄弟
    6. 養子
    7. 内縁の妻
    8. 相続欠格
    9. 相続人の廃除
  3. 遺産分割
  4. 遺留分
  5. 寄与分
  6. 特別受益者
  7. 遺言について
    1. 遺言の基本
    2. 遺言の方法
    3. 遺言について
  8. 相続税算出の概要
    1. 基礎控除
    2. 配偶者税額控除
    3. 相続税の2割加算
    4. 贈与税額控除
    5. 相次相続控除

相続のあらまし

相続・相続人とは何?

  1. 人の死亡により、その人の所有する財産が、その人と一定の身分関係にある妻や子供などに引き継がれていくことを相続といい、民法において規定されています。
  2. 法律では、死亡した人を被相続人、死亡した人の財産を受け継ぐ人を相続人といいます。

相続開始の時期は?

  1. 民法では「相続は、死亡によって開始する」と定められており、被相続人の死亡の瞬間から相続開始 になります。
  2. 具体的な開始時期は、市町村役場の戸籍簿に記載された年月日時刻で、これは医師が作成した死亡診断書や死体検案書等に基づいて行われます。
  3. 相続人がその死亡を知っていたか否かに関係なく、また特別な手続きも要さずに、死亡という事実のみで相続は開始されます。相続開始のタイミングは決して遺産分割や名義変更の時ではありません。

相続人になれる者は?

  1. 死亡した人の身内であれば誰でも相続人になれるわけではありません。民法では相続人になれる人の 範囲がきちんと定められており(法定相続人という)、誰と誰とが相続人であるかによって定められた相続分(法定相続分という)も異なってきます。
  2. 被相続人は、遺言によって各相続人の相続分を決めることができます。これを指定相続分といい法定相続分よりも優先されます。
  3. また、被相続人は遺言によって相続人以外の人に財産を与えることができます。これを遺贈といい、 この場合には被相続人を遺贈者、財産をもらった人を受遺者といいます。

納税義務者は?

  1. 相続人と受遺者は、もらった財産の額が一定の基準額以上の場合には、国税である相続税を納めなくてはなりません。
  2. また、「死亡した時点で財産を贈与する」という契約(死因贈与という)により財産を取得した者(受贈者という)も相続税の納付義務があります。

相続税のかかる財産・かからない財産は?

相続税がかかる財産土地・家屋・現金預金・有価証券・ゴルフ会員権・生命保険金・死 亡退職金 etc
(ほとんどのものが課税対象になると考えて差し支えない)
相続税がかからない財産墓、仏壇、香典、一定額までの弔慰金、国や公益法人等への寄付金 etc
(祭祀関係や一定の寄付金等、ごく限られたものだけ)
全体の財産から控除していいもの銀行などからの借入金・電気代などの未払い金、未納の税金 etc.
(被相続人が死亡した時に負っていた債務に限られる)

相続税の計算は?

  1. 課税対象となる財産額や法定相続人の数などをもとに、一定の調整をしながら各人の相続税額を算出します。一定の調整には、法定相続人の数に基づく基礎控除や配偶者税額控除などの各種税額控除があります。
  2. 相続税には、相続財産額が多くなるほど税率も上がっていく超過累進税率が適用されています

相続税の申告は?

  1. 計算の結果、相続税がかかることになった場合は、相続開始の日から10ヶ月以内に相続税の申告と 納付をしなければなりません。また、相続税を分割して支払う延納や現金のかわりに土地などで納める物納を申請する場合にもその時期までに行わなければなりません。
  2. 遺産分割協議が整わないなどの理由でその期限までにきちんとした申告をすることができない場合には、とりあえず法定相続分で申告しておき、後で過不足分を精算するという方法をとることもできます。

相続人について

法定相続人

  1. 民法では相続人になれる者の範囲が定められています。これを法定相続人といいます。 法定相続人になれる者は、配偶者(内縁関係は除く)、直系尊属(父母、祖父母等)、兄弟姉妹です。
  2. 配偶者は常に相続人になります。血族は次の順序で相続人になります。(配偶者がいないときも同じ) なお、相続する人が一人もいない場合には、遺産は国のものになります。
    第1順位。相続開始前に死亡した子がいるときはその子(被相続人からみたら孫) 子には、養子・非嫡出子(婚姻外の子)や胎児も含む。
    第2順位第1順位の者がいない場合は、父母。 父母両方がいない場合は、祖父母。
    第3順位第1、第2順位ともいない場合には、兄弟姉妹。 相続開始前に死亡した兄弟姉妹がいるときはその子(被相続人からみたら甥、姪)

法定相続分

  1. 民法で定められた相続分を法定相続分といいます。
  2. 法定相続分は、誰と誰とが相続人になるかによって違ってきます。下表は配偶者がいる場合の法定相続分です。
    相続人の順序相続分
    第1順位配偶者1/2
    1/2子が複数の場合、この 1/2をさらに均等割
    第2順位配偶者2/3
    父・母1/3父母共いる場合、この1/3をさらに均等割
    第3順位配偶者3/4
    兄弟姉妹1/4兄弟姉妹が複数の場合、この1/4をさらに均等割

代襲相続

  1. 相続は原則として、親→子→孫→曾孫 という順で行なわれていきますが、中には親より早く子供が死亡してしまうというケースもあります。
  2. 民法ではこのような場合、親より早く亡くなった子にもし子供、親からみたらすなわち孫がいればその孫が、 孫も既に亡くなっている場合はさらにその子供(すなわち曾孫)が相続することを認めています。 これを代襲相続といいます。いわゆる第1順位の相続権が直系卑属へと次々に移っていく仕組みです。 このように第1順位者がいる限り、相続権が被相続人の直系尊属や兄弟姉妹に移ることはありません。
  3. 被相続人に子・孫・曾孫などの直系卑属が1人もおらず、父母等の直系尊属も1人もいない場合には、 被相続人の兄弟姉妹がその相続人になりますが、その兄弟姉妹も既に死亡している場合には、その子(被 相続人の甥や姪)が代襲相続することになります。ただし、兄弟姉妹の場合は再代襲は認められていないため、甥や姪のところまでで代襲相続は打ち切りとなります。
  4. 相続欠格者廃除者の直系卑属には代襲相続が行なわれますが、相続放棄した者の直系卑属には代襲相 続は認められていません。

非摘出子

  1. 婚姻外で生まれた子を非嫡出子といい、父親が認知するか、家庭裁判所での認知の審判を受ければ、法 定相続人になります。(正式な婚姻関係にある男女から生れた子は嫡出子といいます)
  2. 非嫡出子の法定相続分は、以前は嫡出子の半分とされていましたが、民法改正により平成 25 年 9月5日 以後の相続からは嫡出子の相続分と同等になりました。

半血兄弟

  1. 父母のどちらかが異なる兄弟姉妹のことを半血兄弟といいます。(父母とも同じ兄弟姉妹は全血兄弟といいます)
  2. 半血兄弟の法定相続分は、全血兄弟の半分とされています。 例えば、兄弟姉妹以外に相続人がいない場合で、相続人の内訳を全血兄弟2人・半血兄弟1人とすると、 法定相続分は次のようになります。
    • ・全血兄弟……… 各5分の2
    • ・半血兄弟……… 5分の1

養子

  1. 相続において、養子は実子(嫡出子)と同様の扱いを受けます。
  2. 民法上は養子の数に制限はありませんが、相続税の計算上では法定相続人の数に含められる養子の数は 次のように制限されています。ただし、この範囲内であっても、本人の危篤中に急に行われた養子縁組な ど租税回避の意図が明らかなものについては1人も認められません。
    • ・被相続人に実子がある場合…………… 1名
    • ・被相続人に実子がない場合…………… 2名
  3. 上記の養子の数は、相続税の計算上、次の部分の計算に関係してきます。
    • ・遺産に係る基礎控除額
    • ・相続税の総額を計算する際、各相続人が法定相続分通りに相続したしたときの総額
    • ・生命保険金等の非課税限度額
    • ・退職手当金等の非課税限度額
  4. 養子には、養子縁組によって法律上の親子になった、いわゆる世間でいう “養子”(一般養子)、 特別養子制度によって養子になった特別養子とがあり、次のような相違点があります。
    • ・一般養子……実親・養親の両方の遺産に対して相続権あり
    • ・特別養子……養親の遺産に対してのみ相続権あり(戸籍の記載から実子扱いで、実親とは法的に縁が切れる)
  5. 配偶者の連れ子であっても、養子縁組をしなければ連れ子には相続権は発生しません。
  6. 次の養子は、相続税の計算上、実子とみなされ、養子の数の規制対象から外されます。
    • ・特別養子
    • ・配偶者の実子で被相続人の養子になった人(配偶者の連れ子養子)
    • ・配偶者の特別養子で被相続人の養子になった人(配偶者の連れ子養子)
    • ・代襲相続人

内縁の妻

  1. 内縁の妻には相続権がありません。したがって相続権を確保しようと思う場合には、婚姻届を役所に提出 する必要があります。
  2. 何か事情で入籍できない場合には、次のような方法により財産を取得することもできます。
    • ・一定の財産を生前贈与してもらう(ただし、贈与税がかかる)
    • ・合法的な遺言書を作成してもらい遺贈を受ける(ただし、相続税額の2割加算の対象になる)
    • ・内縁の夫が亡くなってその相続人がいない場合には、特別縁故者として家庭裁判所に申し立て、認められたら遺産の全部または一部をもらう(ただし、相続税額の2割加算の対象になる)

相続欠格

  1. 自分が相続上で有利な立場を得るために、下記のような違法行為をした相続人は、法律によって相続権を 剥奪されます。これを相続欠格といいます。
    • ・被相続人や先・同順位相続人を殺したり、殺そうとしたために刑に処せられた者
    • ・被相続人が殺されたことを知りながら告訴・告発しなかった者
    • ・遺言の妨害や詐欺・脅迫による遺言書の作成、取り消し、変更をさせた者
    • ・遺言書を偽造・破棄・隠匿した者
  2. 裁判所の決定などの法的手続きは必要なく、いずれかの欠格原因に該当すれば自動的に相続権はなくなります。
  3. 相続欠格は当事者のみに適用されますので、その者に代わって子が代襲相続することは認められています。

相続人の廃除

  1. 相続欠格ほどではないにしろ、相続人に下記のような一定の非行があれば、被相続人の意思により、その 者を相続人からはずすことができます。これを相続人の廃除といいます。
    • ・被相続人に対する虐待
    • ・被相続人に対する重大な侮辱
    • ・その他著しい非行
  2. 廃除するためには、被相続人が家庭裁判所に申し立てて、認められなければなりません。申立ては生前で もできますし、遺言書で行うこともできます。遺言で廃除する場合には、指定した遺言執行者が被相続人 に代わって家庭裁判所に申し立てることになります。
  3. 廃除は当事者のみに適用されますので、その者に代わって子が代襲相続することは認められています。

遺産分割

  1. 民法では、遺産分割について次のような原則を定めています。
    1. 被相続人の意思を尊重して、遺言書による指定があればその割合により分割します。この割合のことを指定相続分といいます。
    2. 遺言書がない場合や、例えあってもその分割方法についての指定がされてない場合には、相続人同志の話し合いで決めることになります。(遺産分割の協議)
    3. 話し合いがまとまらない場合には、民法で定められた相続分(法定相続分という)によることになります。
  2. 上記Aの協議によって分割が確定したら、それに基づいて遺産分割協議書を作成します。作り方に特に決まりはありません。縦書きでも横書きでも、手書きでもワープロでも自由です。ただ、誰がどの財産を取得するのかが明確になっていて、実印(印鑑証明付)が押印してあれば要件を満たします。収入印紙は不要です。
  3. 遺産分割協議書は、@不動産の相続登記をするときA相続税の申告をするときには必ず必要となります。これがないと配偶者税額控除も受けれなくなります。(ただし、申告期限から3年以内に遺産分割協議書が提出されれば、申告期限にさかのぼってこの控除を受けることがでます)
  4. 未成年者は相続のための法律行為を単独で行えません。通常なら未成年者の親が代理人として法律行為を行なうのが一般的ですが、親も相続人の一人であるときは利益が相反するため、このような場合には、家庭裁判所に申請して特別代理人を選任してもらう必要があります。当然、遺産分割協議にはこの特別代理人が出席することになります。
  5. できるだけ早く遺産分割を行いたい場合には、家庭裁判所に分割の申立てをすることになります。通常は、まず調停を受け、それでもまとまらない場合は審判を受けることになります。
  6. 遺産分割に重大な瑕疵があった場合はやり直しが可能ですが、分割後の財産価格の変動程度の理由での分割見直しなどは認められません。その場合には贈与税や譲渡所得税が課税される恐れもあります。
  7. 遺産分割の具体的方法には次のようなものがあり、これらを複数組み合わせて利用することも可能です。
    現物分割個々の財産そのものを、各相続人に対して具体的に配分していく方法
    代物分割遺産の全部またはその大部分を1人の相続人がその相続分を超えて取得する代わりに、他の相続人に対しては他の物を渡す方法
    換価分割遺産を処分して、その売却代金を各相続人に配分する方法
    代償分割遺産の全部またはその大部分を1人の相続人がその相続分を超えて取得する代わりに、他の相続人に対しては金銭を支払う方法
    共有分割相続人全員で遺産を共有する方法

遺産分割について

遺留分

  1. 被相続人は、遺言によって原則として自由にその財産を処分することができます。(指定相続) しかしその処分がまったくの自由ということになると、全財産が他人などに渡ってしまい、残された遺族が生活に困窮するといったケースも生じてきます。
  2. そこで、こうした事態を避けるために民法では遺留分という制度が設けられています。 これは、一定の遺族を守るために最低限相続できる財産を保証するもので、その割合は次の通りです。
    法定相続人の種類遺留分の合計相続人の種類
    配偶者子供父母
    配偶者のみ1/21/2--
    子供のみ1/2-1/2-
    配偶者と子供1/21/41/4-
    配偶者と父母1/21/3-1/6
    父母のみ1/3--1/3

    注:子供や父母が複数の場合には、その遺留分の範囲内において頭割りされる

  3. 遺留分は兄弟姉妹には認められていません。したがって相続人が兄弟姉妹しかいない場合には、被相続人は全財産を第三者に遺贈することができます。
  4. 自分の相続財産が遺留分を下回っていることが明らかになった場合には、余分に遺贈または贈与された受遺者に対して、自分の遺留分に相当する財産を相手の受遺分から減らすように請求することができます。これを遺留分の減殺請求といいます。減殺請求は、「減殺する」という意思表示を相手方に伝えるだけで 有効ですが、相手が応じない場合には、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。
  5. 遺留分の減殺請求ができるのは、相続開始から1年以内です。ただし、侵害されていることを知らなかっ た場合は、それを知ったときから1年が期限となります。また、相続開始から10年が経過すると、知っていたか否かに拘わらず、減殺請求権は消滅します。(減殺請求は相続開始前に行うことはできません)
  6. 遺留分は必ずしもその権利を行使する必要はなく、例えば自分の遺留分が侵害されるような遺言内容であっても被相続人の意思を尊重したいというような場合には、遺留分を放棄することができます。
  7. 家業の後継ぎ等、特定の子に全財産を相続させようとする場合には、遺贈と遺留分の放棄とを併せて行うことが必要です。まず、被相続人が特定の子に全財産を遺贈する旨の遺言をし、次に他の相続人達に遺留分を放棄してもらいます。ただし、この場合の遺留分の放棄は、相続開始前に家庭裁判所の許可を受けることが必要です。

寄与分

  1. 相続人のなかには、被相続人の家業を助けて財産形成に寄与したり、被相続人の療養看護をするなど、他の相続人に比べてその貢献度が大きい人がいる場合があります。民法ではそのような相続人については他の相続人よりもその分だけ相続分を多くすることが認められています。これを寄与分といいます。
  2. 寄与分をどの程度みるかについては、相続人同士の協議で決めることになりますが、その協議がまとまらない場合には、家庭裁判所に申し立てて寄与分を決めてもらうこともできます。
  3. 寄与分の金額には限度はありませんが、他の相続人の遺留分を侵害することはできません。
  4. 寄与分が確定したら、それぞれの相続人は総遺産額から寄与分をマイナスした金額を相続分に応じて分割し、寄与者はその金額に寄与分をプラスした額を相続することになります。

特別受益者

  1. 相続人のなかには、被相続人の生存中に学費や結婚資金、事業資金などを出してもらったりしている場合があります。このような相続人を民法では特別受益者といいます。
  2. もし、相続人の中に特別受益者とそうでない者がいて遺産を均等に分割して相続するとしたら、特別受益者が他の相続人よりも多くの遺産を承継することになり不公平が生じます。民法ではこのような不公平を是正するためにつぎのような分割方法を用いることを認めています。
    1. 特別受益者が生前に贈与された額は生前に相続したものとみなしてその額を遺産額にプラスしたみなし相続財産額を出し、それを被相続人の全遺産であるとみなします。(これを特別受益の持ち戻しといいます)
    2. 次に@の額を法定相続分で按分して仮の相続分を出しておき、特別受益者の仮の相続分から生前贈与(または遺贈)された金額を控除して実際の相続分を算出することで不公平は是正されることになります。
  3. 特別受益で得た額がその人の相続分を超えた場合には、特別受益者は相続分を受けることはできません。ただし、その相続分を超えた部分については原則として返還する必要はありません
  4. 特別受益の額が他の相続人の遺留分を侵害する場合、侵害された側は遺留分の減殺請求をおこすことができ、特別受益者はそれに応じなくてはなりません。
  5. 生前贈与された財産は、原則として相続開始時点の価値で換算し直すことになっています。

遺言について

遺言の基本

  1. 遺言とは、人の生前における最後の意志を、その死後、法律的に保護し実現させるための制度で、満15歳以上で正常な判断能力を有する人であれば、誰にでも行うことができます。
  2. 法的に有効な遺言書がある場合には、協議分割成立以外は、相続人はその遺言書に従わなくてはなりません。
  3. 民法では次の4種類を遺言できる事柄として定めています。
    財産処分に関すること財産の処分(遺贈する人や団体の指定)、財団法人設立のための寄付行為の指定、遺産運用を信託する旨の指定など
    身分に関すること未成年者の後見人の指定、婚姻外で生まれた子の認知に関することなど
    相続に関すること相続分の指定、特別受益者の相続分、遺産分割の方法、相続人の廃除やその取り消し、5年以内の遺産分割の禁止、祭祀継承者の指定など
    遺言の執行に関すること遺言執行者の指定とその委託(遺言執行者とは?…相続財産の管理その他遺言の執行に必要な行為をする者で、相続人や利害関係者はすることができない)
  4. たとえ遺言書に残しておいても、次の事柄は法的拘束力はありません。
    • ・相続人の結婚・離婚に関する指定
    • ・養子縁組に関する指定(生前でなければ無効)
    • ・遺体解剖・臓器移植に関すること(遺族の同意が必要)
  5. 被相続人が生きているうちは、いつでも有効に遺言を取り消すことや変更することができます。

遺言の方法

  1. 民法で認められた遺言の方法は、普通方式特別方式に分けられています。
  2. 特別方式とは、死期が間近に迫っている時・伝染病で隔離されている時・海での遭難で死亡の危機が迫って時などに行われる遺言で、@一般隔絶地遺言A船舶隔絶地遺言B一般危急時遺言C難船危急時遺言があります。
  3. 一般の遺言は普通方式で行われます。普通方式には、@自筆証書遺言A公正証書遺言B秘密証書遺言の3種類があり、それらの特徴は次の通りです。

遺言について

公正証書遺言自筆証書遺言秘密証書遺言
方法 本人と立会人2人が公証人役場に行き、遺言書を作成する。病気で行けない場合は、公証人が自宅に来てくれる 自分で遺言書を書き、氏名・日付を記入したうえで押印する(用紙の種類・大きさ・筆記具は自由) 本人が遺言書を作成してから封印をして、公証人役場で証明してもらう(用紙の種類・大きさ・筆記具は自由)
日付年月日まで入れる年月日まで入れる年月日まで入れる
書く人公証人本人 (全て自筆であること) 本人が望ましい (代筆やワープロでも可)
証人2人以上必要(未成年者や推定相続人等、 一定の者は証人にはなれない不要 公証人1人、証人2人 (未成年者や推定相続人等、一 定の者は証人にはなれない)
署名押印本人、公証人、証人本人本人、公証人、証人
印鑑本人…実印(印鑑証明書が必要)証人…実印・認印のいずれでもよい実印・認印のいずれでもよい 本人…遺言書に押印したのと同 じ判で封印証人…実印・認印のいずれでもよい
開封のしかた遺言書は遺族が確認した時点で開封できる遺言書を発見しても、すぐに開封できず、家庭裁判所の検認が必要 同左
保管法原本を20年間公証人役場に保管自分で保管同左
費 用公証人手数料特になし公証人手数料
長 所●遺言の存在と内容が明確にできる ●自分で保管する必要がない ●自分で書けない人でも遺言書が残せる ●家庭裁判所での検認が不要●簡単に作成できる ●遺言内容の秘密が保てる●遺言の存在が明確にできる●遺言内容の秘密が保てる●自分で書けない人でも代筆により遺言書が残せる
短 所●遺言内容の秘密が保ちにくい ●公証人への手数料が必要●紛失の恐れがある ●書き方に不備があると、のち のち紛争が起こる恐れもある●家庭裁判所での検認が必要●紛失の恐れがある●書き方に不備があると、のちのち紛争が起こる恐れもある ●公証人への手数料が必要 ●代筆の場合は秘密が保ちにくい ●家庭裁判所での検認が必要

公証人…当時者その他の関係人の依頼によって公正証書を作成したり、私製証書や定款に認証を与えたりする権限を持つ者

相続税の算出方法について

相続税算出の概要

相続税額は、正味の遺産額の計算→相続税総額の計算→各相続人の相続税の計算という段階を経て求められることになります。

  1. 正味の遺産額 (課税価格の合計額)=相続財産+みなし相続財産−非課税財産−債務・葬式費用+3年以内の贈与財産 (※みなし相続財産…死亡保険金・死亡退職金など)
  2. 課税される遺産総額=正味の遺産額−基礎控除額(※基礎控除額…3000万円+600万円×法定相続人)
  3. 法定相続分による各取得金額=課税される遺産総額×各法定相続人の法定相続分
  4. 各法定相続人の税額算出=法定相続分による各取得金額×速算税率−速算控除額
  5. 相続税の総額=各法定相続人の税額を合計
  6. 実際に各人が納付する税額=相続税の総額×実際の財産取得割合−税額控除 (※税額控除…配偶者の税額軽減、未成年者控除、相次相続控除など)

基礎控除

  1. 相続税における基礎控除額は次のように計算します。
    基礎控除額 = 3000万円+600万円×法定相続人
  2. 正味の遺産額が相続税の基礎控除額(課税最低限)より少ない場合には、相続税は課税されません。また、申告の必要もありません。(正味の遺産額=遺産総額−非課税財産−葬式費用−債務+相続開始以前3年以内の贈与財産)
  3. 次の者は法定相続人として計算に入れることになります。
    • 代襲相続人(相続開始前に被相続人の子がすでに死亡している場合や、廃除・欠格によって相続の権利を失っている場合には、それらの孫や曾孫)
    • 認知された子
    • 胎 児(胎児の時点では計算に入れず、出生後に計算し直す)
    • 相続を放棄した者
    • 取得分がゼロの者
    • 一般養子(世間一般でいう養子縁組による親子。実子あり…1人まで 実子なし…2人まで)
    • 特別養子(特別養子制度に基づく養子。養親の法定相続人になるが実親の遺産の相続権はない)
    • 養父母(父母が相続人になる場合、養父母がいれば計算に入れる)

配偶者税額控除

  1. 配偶者の相続分に関しては配偶者の税額軽減制度が利用できるため、配偶者の相続分が次に該当する場合には相続税はかからないことになります。
    1億6000万円以下、または法定相続分以下
  2. この軽減措置が利用できるのは、婚姻届が提出されている配偶者に限ります。婚姻期間についての制限はありません。
  3. 相続税の申告期限までに遺産分割が確定していない場合には、この軽減措置は受けられません。 ただし、相続税の申告期限から3年以内に遺産分割が行われたときは、この軽減措置が受けられるようになります。

相続税の2割加算

  1. 相続や遺贈によって財産を取得した人が、その被相続人の一親等の血族及び配偶者以外の人である場合には、その人の相続税額の2割に相当する金額を加算することになっています。子供を飛び越して孫が遺贈を受けた り、被相続人の養子になった孫あるいは兄弟姉妹などが相続した場合には、税額が2割加算される制度です。
  2. 2割加算の趣旨孫が財産を取得すると相続税を1回免れることや、相続人でない人が財産を取得するのは偶然性が高いことなどから、相続税の負担調整を図る目的で加算を行うものであるとされています。
  3. 2割加算の対象となる人
    次の@またはA以外の人
    @一親等の血族(父母または子) A配偶者
    (注)@の「子」には、代襲相続人も含まれます。 養子も「子」に含まれますが、被相続人の養子になった孫は除外します。
  4. 2割加算の加算額
    各人の相続税額×20%

贈与税額控除

  1. 相続開始前3年以内に被相続人から生前贈与を受けた財産については、その贈与価額を課税価格に加算して相続税を計算することになります。しかしその贈与を受けた人は、すでにその時点で贈与税を支払っているはずですから、その人は同じ財産について税金を二重に支払うことになってしまいます。
  2. そこでこの弊害を避けるために設けられているのが贈与税額控除で、計算された相続税から、すでに支払った贈与税額を差し引くことができる制度です。具体的な控除額は次の通りとなります。
    【相続開始前3年以内に被相続人以外からも贈与を受けていた場合】
    控除額=贈与を受けた年分の贈与税額 × 相続税の課税価格に加算した贈与財産額÷贈与を受けた年分の総贈与財産額
    【相続開始前3年以内に被相続人だけから贈与を受けていた場合】
    控除額 = 支払った贈与税全額 
  3. 贈与税控除額が相続税額を上回ったとしても、その超過分については還付されません。
  4. 相続開始の年に受けていた贈与については、初めから相続財産に含めて相続税が計算されますので贈与税の課税はありません。

相次相続控除

  1. 同じ財産について短期間で何回も相続が発生すると、相続人にとって非常に重い税負担となってしまいます。例えば、祖父が亡くなって父がその相続税を支払い、数年のうちにその父も相次いで亡くなったため、その子(祖父からみたら孫)がまたすぐに相続税を支払わなくてはならない…といったような場合です。
  2. そこで10年以内に2度以上相続が発生した場合には、2度目以降の相続の際には、1回目に支払った 相続税のうちの一定金額をその時の相続税から差し引くことで税負担の軽減を図る制度が設けられています。これを相次相続控除といいます。
  3. この場合、先に発生した相続を第1次相続、2度目の相続を第2次相続といい、この2度目の相続時における相続税は次のように算出されます。
    本来、孫にかかる相続税−相次相続控除=孫が支払う相続税
    ※相次相続控除=第1次相続から数えて、経過年数1年につき10%ずつ減額した金額。(各相続人の財産取得割合で按分)10年経てばゼロになる。